卒業シーズン!Everybody's free ( to wear sunscreen) の歌が流れる。曲の背景にあるドラマとは?


11月後半はオーストラリア クィーンズランド州の
高校生の卒業シーズンです。

朝、ABCラジオで流れた曲のタイトルは

Everybody’s free (to wear sunscreen)


このタイトル、訳すと雰囲気的には

“誰もが自由に日焼け止めを塗れるよ”
        ↓
“皆、日焼け止めを塗っていいんだよ。”
        ↓
“皆日焼け止めを塗ろう!”

って雰囲気です。

別名“The sunscreen song
としても知られています。


日焼けどめの歌が何故卒業シーズンに流れるか?

少し初めの歌詞を紹介しますと、

Ladies and Gentlemen of the class of ’97:Wear sunscreen.
 If I could offer you only one tip for the future, sunscreen would be it.The long term benefits of sunscreen have been proved by scientists whereas the rest of my advice has no basis more reliable than my own meandering experience.I will dispense this advice now
 引用:Everybody’s Free(to wear sunscreen)Lyricsよりhttp://lyrics.wikia.com/wiki/Baz_Luhrmann:Everybody%27s_Free_(To_Wear_Sunscreen)

訳すと、

97年度の卒業生の皆さん

日焼け止めを塗ろう。

もし私が将来の助言を一つだけ述べるとしたら
日焼け止めを塗る事です。

日焼け止めの長期的効果は科学者達に証明されています。
一方、それ以外の私のアドバイスは
取り留めのない経験によるものでしか
ありませんが。。。

このアドバイスをするとしましょう。




この後、韻を踏んだ
台詞がラップ調で歌われるのです。
もう思わず“何だろう?続きは?”
と耳を傾けたくなる曲なのです。

日焼け止めを塗る事の大事さを
ズラズラと語っているのではありません。

卒業後、それぞれの人生を歩む中で

さまざまな壁にぶつかり、
将来への不安に押しつぶされそうになったり

自身の可能性に気づかず
時をただ淡々と過ごしてしまったり。。。

こうした内容に対する助言が
見事にお説教がましくなく

”なるほど!そうだったよな。。。”

と後になって悟る事が次々と
語られるのです。

例えば、

Don’t waste your time on jealousy; sometimes you’re ahead, sometimes you’re behind. The race is long, and in the end, it’s only with yourself

引用:Everybody's free ( to wear sunscreen) Lyrics

訳すと、

嫉妬して時間を無駄にしないで。

ある時はあなたが優勢で
ある時は劣るでしょう。

レースは長く
最終的には
自分自身との競争でしかない。

なんか人生半世紀生きてた今でも
ガンガン私の心に響きます。

恐らく若い世代だけでなく
人生を振り返る年代にも
響く内容だからこそ

10年以上たった今も
人気のある曲なんですね。


この曲の歌詞は18歳から24歳の
卒業生に向けて書かれたもの。

しかもレオナルド・デュカプリオ主演の
ロミオとジュリエットの映画のサントラアルバム、


と簡単に言ってしまっては申し訳ないドラマが!!

この記事ではその経緯を紹介します。

心に響く歌詞は誰がいつ?


1997年にアメリカ雑誌(シカゴ トリビューン)の

コラム担当者 “Mary Schmich”(メアリー・シュミッチ)

と言う女性が書いた記事が歌詞になっています。



彼女が43歳の時、ミシガン湖を散歩中の事でした。

丁度次に書く記事を模索中だった時に

ある若い卒業生らしき女子が

日焼けをしているのを見た彼女は

「ちゃんと日焼け止め、塗ってますように!」

と思わず祈ったのでした。


そしてこれがひらめきに!

卒業シーズンという事もあり、
卒業生向けの記事を書く事になったのです。

約4時間かけて自然とあふれ出る言葉を
書き留めたそうです。


それを聴いたのが
映画「ムーラン・ルージュ」や
「ロミオ&ジュリエット」などを手掛けた
オーストラリア人のプロデュ―サー!

Baz Luhrmann(バズ・ラーマン)


背景にはさまざまなドラマ


メアリ―さんのコラムが発刊された後、

誰かがネット上でコラムの記事そのままを残し、

記事の担当者名、メアリーさんの名前の代わりに

アメリカ著名作家の“Kurt Vonnegut”(カート・ヴォネガット)氏

の名前に置き換えてしまいました。


更にそれは

マサチューセッツ工科大学の卒業生へ送る

スピーチとして使われたのです。

その後、この卒業生に送られた祝辞は注目を浴びます。

但し、メアリーさん作詞ではなく

有名作家の“カート氏”のものとして。。。


その後、メアリーさんのもとに多数の問い合わせが!

“卒業生へのスピーチの記事を見た。

それはヴォネガット氏が書いた祝辞だと。

でも私は同じ内容をあなたのコラムで読んだ。

どういう事?

あなたは彼の台詞を盗用したのか?“


メアリ―さんは驚きます。

でもその頃、知名度の高いヴォネガット氏と

雑誌社の一員のコラムニストでは立場が違います。



メアリ―さんはマサチューセッツ工科大学や

ヴォネガット氏ともやりとりをして事態把握に

動きました。


全てはネット上で始まった誤報。

誰かが名前を変更してしまった事から始まり、

ヴォネガット氏自身が自分の書いたものとして

大学でスピーチした(実際は違う人がスピーチ)とか。。。


ところが事態が変化!

ここで前述したオーストラリア人プロデューサーの
バズ氏登場です。

バズと共に仕事をしていた男性(アントン氏)が

ウェブ上でこの注目を浴びたスピーチ内容を知り

バズに知らせます。



ピン!ときた彼はこれを歌詞にして曲を作り
CD化、また映画のシーンに流す曲として使いたいと。。。

それには作詞者に許可をとる必要がありました。


彼も他の人同様、ウエブ上では“ヴォネガット氏”として

報道されていたので彼に連絡をとりますが

そのうち実は“メアリ―さんが書いたものだ”

と知る事に。



当時、オーストラリア以外では知名度が低かったバズ氏。

メアリ―さんも彼の事は知りませんでした。

でもバズ氏は彼女に経緯を述べます。


“ヴォネガット氏のものと知られている詞は
実はメアリーさんの書いたものだと発覚した事“

“シェークスピア作の「ロミオとジュリエット」の映画
のサントラとして使いたい事。“

こうしてメアリーさんの許可をもらい出来上がった曲は
見る見るうちに脚光を浴びました。

いろんなドラマがあれど、メアリーさんは

“最終的に自身が書いたものだと認められるようになった事。”

に胸をなでおろします。

それでもジャーナリスト、コラムニストの立場をわきまえています。

“歌詞は私が作ったといえ、トリビュ-ン誌に帰属している。”

“ヒット曲を作る為に書いたわけではない。”



とは言え、自身が書いたものなのに逆に盗用したと
言われた頃の心境は想像を絶しますよね。

メアリーさんは語ります。

ヒット曲を作る為に
記事を書いたのではないけど

ジャーナリストとして日々一生懸命
自分の想いを語る事、
それを続ければ
予期せぬ所で何か素晴らしい事が起こる。

日焼けをしていた女子学生を見かけた事から
生まれた記事。

いろんなドラマがあれど今でも若者を始め
私達の心に響く歌詞となって語り継がれる。

素敵ですね。

曲はこちら

さて、何とこの曲を日本語に訳して歌っている
ユーチューブをみつけました。





☆私が読んだメアリーさんが当時の状況を語った記事はこちらです。
 
☆メアリーさんが後に発行した書籍もあります。






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